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資格取得の時代
[PR] 2024.05.18 13:30
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原因、治療法が分からない病気「混合型血管奇形」の女児(6)=加茂郡八百津町=の家族らが、国に対して難病指定するよう求める活動を始めた。女児の母親が通う関市の中部学院大学短期大学部専攻科の学生らが活動をサポート。難病指定されると、国が原因や治療法の研究に着手するため、「同じ病気で苦しんでいる人、この病気を持って生まれてくるかもしれない子どもたちのためにも、早く治療法を見つけたい」と協力を呼び掛けている。

 活動を始めたのは母親の佐藤朋子さん(31)と佐藤さんの父顕さん(62)。

 女児は誕生後、異常が判明。すぐに美濃加茂市の病院から岐阜市の長良医療センターに転院し、朋子さんが初めて会ったのは生後13日目。窓越しの対面だった。

 左腹部、左足に盛り上がった赤い腫瘍(しゅよう)があり、原因不明の高熱も出て、入院や手術を繰り返す闘病生活が続いた。

 東京の専門医の診断で「混合型血管奇形」と分かったのは4歳の時。専門医は「こんなに大きな腹部の腫瘍は初めて見た」と言い、手術は難しく、仮にしたとしても完治できるか保証できないことを説明したという。

 患者が少ないこともあり、国内の専門医は10人ほど。現在は県内で定期的に検査を受け、そのデータを持って東京の主治医に通い経過観察をしている。

 女児は地元の保育園に通い一見活発だが、左足が右足より1センチ長く、背骨が曲がり始めるなど骨にも異常が現われてきた。来春、小学生になるが最近は、「わたしはおなかに病気があるから、赤ちゃんは産めないだろうな」と言うなど、自分の病気について理解してきたという。

 朋子さんは保育士をしていたが、将来を考え、介護福祉士の資格を取るために4月から同専攻科に通うようになった。そこで、同短大社会福祉学科長の飯尾良英教授と出会い、難病指定を求める活動を始めることになった。

 飯尾さんを代表として「混合型血管奇形の難病指定を求める会」を8月に結成。今月9日夜には美濃加茂市内で初めての活動となる学習会を開き、実質的なスタートを切った。

 約170人が集まり、長良医療センター副院長で小児外科医の水津博さんが病気について説明。朋子さんは女児の闘病生活について話し、「県や国に働きかけなんて、だいそれたことはできない、そんなことをすれば世間のうわさになるだけだと思っていた。でも、支えてくれる人たちのおかげで実現することができた」とお礼を述べた。

 学習会の終了後、会の運営をサポートする同専攻科の同級生らが、誕生日を控えた女児にケーキをプレゼント。女児は「ありがとう」と笑顔を浮かべていた。

 会は今後、現在、123疾患ある難病の指定を受けられるよう署名活動を計画。自治体の議会が難病指定を求める意見書を採択するように働き掛ける。問い合わせは同会、電話080(1550)4918。

(馬田泰州)

【混合型血管奇形】

 動静脈、毛細血管、リンパ管のうち、複数の血管の先天性形成不全のこと。あざや腫瘍(しゅよう)のような症状が出る。患部を強打すると大量出血を起こしたり、ウイルスに感染すると患部全体に広がり命にかかわる恐れもある。また、背骨や骨盤など骨への悪影響もあるという。下肢に発症した場合は「クリッペルウェバー症候群」という病名になる。全国で唯一、東京都が同症候群に対して医療費助成をしている。
出典:岐阜新聞WEB


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